Team MIRAI パイクスピーク2015 祝勝会

先日、秋葉原UDXの新産業文化創出研究所様で行われたチーム未来のパイクスピーク祝勝会にzeezoonの青島氏と行ってきました。

UDXに行くのはずいぶん久しぶりです。
ながーいエスカレーターで4Fの会場に行くと二代のマシンが。
向かって左が昨年型のTT零13改、右が今年の韋駄天zeroです。
MIRAI祝勝会 (1)

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韋駄天zero 2015

パイクスピーク・ヒルクライム2015のレースウィークが始まり、
Team MIRAI の新型車両「韋駄天zero」が発表されました。
韋駄天zero 1

 

今年は私もカラー&グラフィックのデザインで少しだけお手伝いしました。

 

基本的な考え方は毎年立体造形と製作をしているzeezoonの青島さんが先にディレクションしておいてくれたので、かなりの短期間でしたが何とかラッピング施工できるだけの情報を入れたスケッチを作成できました。
韋駄天zero 2

 

カラー&グラフィックのテーマは「過去と未来を繋ぐマシン」
荒川さんによるTT零12のカラー構成をベースにミク色にして小さな車体に映えるバランスを探りました。
車体が小さいうえにアンダーカウルにバッテリーボックスの出っ張りが大きく飛び出しているのでスポンサーレイアウトには苦労しました。

このマシンはかつてないコンパクトさが特徴です。
コンパクトな車体にパワフルなモーターを載せることによってTT零13改以上のポテンシャルを秘めています。
その① チームMIRAI
http://ev-mirai.com/blog/archives/9445

その② zeezoon
http://zeezoon.blogspot.jp/

新年あけましておめでとうございます

新年あけましておめでとうございます。
昨年は大変お世話になりました。
本年も引き続きよろしくお願い致します。

さて、本年の活動をイメージして画像を一枚つくりました。

明けましておめでとうございます。

明けましておめでとうございます。

まったくわけが分からない画像となりましたが、
普段からお付き合いさせていただいてる方には
はは~ん、、と思っていただけると思います。。

昨年後半何かとうそぶいていたように通常の工業デザインの業務だけではなく見えてる未来をぶっ壊し、見たい未来に作り替えるようなことを始めていきます。(おおげさ)
もちろん、一人二人だけの力では足りないこともたくさんあるので皆様のお力添えを頂くことになるかと思います。
本年にとどまらず見たい未来を実現するまで、よろしくお願いいたします。

くろかわ

小型電気自動車のデザイン

ミニモ社に合流して電気自動車のデザインに関わらせていただきました。
神奈川の株式会社FOMMという気鋭のEVベンチャーで
社長の鶴巻氏はトヨタコムスの開発に深く関わってこられた方です。

そのFOMM社の最初のコンセプトモデルであり、
ごく近い将来の量産車へのステップがこのConcept Oneです。
FOMM_C1_02

超小型モビリティを少し上回るぐらいのサイズに大人4人が乗れるという高密度なパッケージングと、販売予定地域であるASEAN域で多い洪水に対応し、24時間水に浮くという能力を持っています。
FOMM_C1_05

私は主に各ディテールとインテリア周りを担当しましたが、かなり特徴的な機能をより楽しんでもらえるように遊び心ある造形で表現しました。
この車が新しいモビリティの扉を開き、さらなるつながりを生み出し続けることを願って。
FOMM_C1_15

もう少し詳しくまとめたのもはこちらからどうぞ。
(まだときどきごそごそ書き換えていますが。。)

くろかわ

セローマスターのトリッカー

セローマスターからこんな写真をもらった。。
セローマスター2014

セローにてオフ走行テストしてもらってる疾走器官ショートフェンダー、
いつの間にかトリッカーに装着されていてビックリ!!
取り付け方法聞かなくっちゃ(笑

(あ、いちおう、FRP製なので今のところオンロード専用としてます。。)

明けましておめでとうございます。

未来輪業、黒川です。
ふと気が付いたら最後の更新が8月の頭なんですね。
まさかの半年放置。。

いやはや、本業のデザインの仕事でドタバタしたままあっという間でした。
我がXTXも最後に乗れたのが確か9月、何もできないまま真冬になってしまいました。。
でも悪いことばかりでもなく、もう少ししたらその仕事の成果をお知らせできると思います。
お楽しみに。。

さて、昨年の終わりには東京モーターショーがありました。
面白いのりものもいくつかあったのでちょっぴり振り返ってみたいと思います。

 

1.YAMAHA : MOTIV
やっぱり今回一番気に入ったのはヤマハの四輪の骨格ですね。
マイクロカーにしてはかなりしっかりとした骨格に見えました。
大径のパイプを3次元で曲げて造られたロア構造体、一本の部材を曲げてAピラーからルーフエンドまで通したアッパー部、それら金属の隙間をカバーするFRPパネル。
ちょっとオーバースペックな見え方ではありますが、力の流れや造りの持つ意味合いがにじみ出ていて、人機一体の境地を体現するヤマハが持つ要素技術の強みがよく表れているように感じます。

そして何より美しい!!
Y-06

Y-01 Y-02 Y-03 Y-04 Y-05 Y-07 Y-08

もちろん、外装内装も質感高く、カッコよかったです。
Y-09 Y-10 Y-11

2.BMW : i3
これもま~骨格展示が美しかったんですよ。
i3_01
EVに限らずずいぶん前から車の電子化は進んでいて、デンソーやBOSHみたいなサプライヤーがパッケージで動力から補機類までユニットを提供するようになる中で、乗り物メーカーをメーカーたらしめる最後の砦ってボディじゃないかという気がするんですよ。
i3_02 i3_03 i3_04
他にもタイヤ、ホイール、サス、シートだってサプライヤーが供給している。
そうして、知財やノウハウを除いて最後に残るのは一番大事なボディなんだろうなと。
だから、バイエルンのエンジン屋が量産車でエンジン以外の動力に踏み出すにあたってそこには相当なものがあるのではないかと妄想しているわけです。
i3_05 i3_06
たぶん、何人もの天才たちがやいのやいのしながら開発したんだろうな~、って。
いや、あくまでも想像ですが、美しすぎるもの。。

 

3.YAMAHA : YZF-R25 preview
これは注目度高かったですね。
やっぱりみんなずっと待ってたんだな~と。
YZFR25_02
目新しさはないけれど、低い顔に高いタンク、シャープなテール。
SSのミニチュアとして造形的には文句のつけようがないですね。
細身なボディへの盛り方としてはR125と同じやり方。
YZFR25_01
ただ、この顔&スクリーン&ハンドルの低さ、ストリートモデルでいけるのかな。。
Rシリーズを名乗るからには二眼ヘッドライトも期待したいけど、R15みたいに顔デカにならないでほしいな~。

4.YAMAHA : MT-09 StreetRally
MT-09の造形が持つ魅力って写真だと伝わらないんですよ。
持ち上げたヘッドライト、フォークのラインでカットしたシラウド、コンパクトなタンク、フラットなシート、ぶっきらぼうなディテール。
これらは歴代Z1000のように前傾姿勢で素直なカッコよさじゃなくて、新しいスポーツツールとしてのデザインを表したものだからなおさら馴染みがないし、写真じゃイメージできないところが多すぎる。
実際、会場でも「なんだ、写真より本物の方がいいじゃん」という声を結構聞いたし。

で、そのMT-09をさらに解りにくくしたのが、このストリートラリーというわけです。
MT-09_01 MT-09_02
さぁ、新しい走りの世界にはそれを表現した新しいプロポーションも必要なのかどうか、これからどう評価されるのか、楽しみですね。

一方、MT-07は写真で見てもどう見てもカッコいいんだけど、、まぁ、これはもう、天才がやったからしょうがない。。
MT-07_04
MT-07_01 MT-07_02 MT-07_03

 

5.KTM : RC125
長らく待ち望まれていたKTMのベビーSSですね。
RC8のカッコよさに皆が惚れてはや6年、やっときたかという感じですが、このバイクはとにかくディテールの処理が面白い!
スクリーンとステーが一体化したてアッパーカウルをかたちづくるフロントマスク。
RC125_08 RC125_07 RC125_05
モヤモヤとしたテールライトの上には成形品でテールカウルみたいな形状を造ったタンデムシート。
RC125_04 RC125_03 RC125_02 RC125_01
小さな車体によくぞここまでのアイディアを盛り込んだものだと見飽きません。
フレームのトラス目がやたら細かいのも面白い。
恐らく本格的な走行性能をもているのでしょうね。

と、長くなったので続きは次回。。

本年もよろしくお願いいたします。

くろかわ

 

カーボン調デカール

開発中のカーボン調デカールがだいぶできてきました。
完成済みのXT250X用のものに加えてセロー250用が進行中です。
セローデカール全景2

 

最近ラインを引いた分はもうほとんどできていて周りにもけっこう評判がいいです。
派手な絵柄のグラフィックも悪くはないんですけど、こういうシックで大人なデカールの選択肢があってもいいですよね。というか、単純に自分がこういうの好き。。
セロー250デカール⑦

 

現在はサイド用のグラフィックデカールセットを仕上げている所です。
まだちょっと改善点があるけど、やるべきことはクリアになった。
ラインやヘキサゴンパターンにゼッケン風の処理、、サイドのグラフィックだけは少しスポーティー度を上げていきます!
共通デカール⑦

 

写真だと判りづらいんだけど、艶ありブラックのボディの上にマットなカーボン調シートを貼った時のトーンの違う見え方って渋くてカッコいいんですよー。
共通デカール⑥

詳細は作品ページをちょっとずつ改良しているのでこちらへ。。

XTXの修理

先月、うちのXT250Xを修理に出してきました。
場所は右側クランクケースカバー。
そのオイルフィルター蓋の一番下のネジがナメていてオイルが滲んでいました。
セローやトリッカ―乗りの方にももはやおなじみの場所ですね。
XTX修理1

しばらくはシーリング材でだましだまし押さえていましたが
そろそろ換えたいなと思っていたので思い切って交換することにしました。
部品代自体はそんなに高くないので自分でやろうかと言う悪魔のささやきもありましたが、、手間と時間を考えるとお店に出した方が低リスクでリーズナブル。
浜松までビューンと走っていつものペペで作業してもらいました。
XTX修理2

これが新車の時から着いていたクランクケースカバー。
ガスケットもそのまま綺麗に外れました。
オイルフィルター部分からドレンの穴がネジを貫通する構造ですが
こいつが曲者で、ネジが切ってある部分が少ないために繊細で
うっかりトルクをかけすぎてナメてしまう事があるのです。。
XTX修理3

こちらが今回注文したもの。
自然に対策品に切り替わっていました。
フィルター側から見てもドレン穴が無くなっています。
これで一安心。
XTX修理4 XTX修理5

ところで、このクランクケースカバーを開けた状態、カッコ良いですよね。
庶民の250バイクでも一皮むけば魅力的なメカの美しさが詰まっているんですよね~。
カバーを付けてこれが見えなくなってしまうのはやっぱり残念です。
XTX修理6

ドカティなんかだと剥き出しの乾式クラッチや穴あきベルトカバー、
ベベルギアが見えるように窓にしたカスタムなんかもあった記憶。。
庶民のバイクでも中身はカッコいいのに、庶民のバイクだから見せられない。。
XTX修理7

 

 

コストとクォリティの関係はメーカーもものすごく悩んでますものね。
一昔前はテラテラにバフ掛けしたクランクケースや金属の地肌が美しいフレームは当たり前のように感じていましたが、今の普及帯バイクにそれを望むのは酷でしょう。

金属部品の仕上げには人件費がとてもかかるはずなので、マットブラックに塗装したり、可能な限り樹脂で覆って最低限のところだけ見えるようにするスクーター的な手法にならざるを得ない部分もあってNINJA250Rなんかそれを逆手にとって先進国でも魅力的なデザインを成立させた先駆者で、すげーな~って思ってました。
逆に今でもバフ仕上げのエンジンを載せているSR400もよくやるな~と思ったり。

面白いんですよー、工業デザインって。

くろかわ

さいきんの写真

傾いた、家。
ただし、上半分だけ傾き。
写真いち

下町のとあるおもちゃ屋さん(だった建物)の中を覗き込んだら。。
画面には凄く誇らしげにNEOGEO。
写真に

高名なコンビニアイス評論家、アイスマン福留氏のトークライブ。
@秋葉原UDXオープンカレッジ。今回も楽しかったです。

アイスマン福留氏

アイスマン福留氏

 

それと疾走器官フェンダーを購入いただいた方のところに遊びに行っちゃいました。
自分が手間暇かけて開発したものを気に入ってもらうのはとても嬉しいですね。
私自身が会社員時代にこの子のデザインを担当していたことは知らなかったそうで、先入観なしにこのバイクに似合うと感じてもらえた喜びは一層ですよ。
写真よん

くろかわ

そもそもいいなぁと思ったもの②

もういくつか、自分の道に影響を与えたバイクがあるのだけど
昨日のアグスタF4に続きこの2002年型のYZF-R1も結構大きい。
R1_1

 

 

このモデルを初めて見たのは大学生のときで、既に二輪免許も持っていてカワサキのZRX400に乗っていたのだけれど、やっぱりどちらかと言えばネイキッドやカフェレーサーなんかが好きだった。
まだギリギリ2ストレプリカなんかが街を走っていて根強い人気があったこともあって、カウル着きのモデルは90年代の遺物的なオールドファッションなものに見えていた。(外車はまた違う印象を持っていたが。。)

で、ある日その時自分が通っていた大学に非常勤講師として教えに来ていた師が鼓の奏者とバイクの美のコラボレーション展示イベントを授業の一環で行い、そこに持ち込まれたのが当時のV-maxとこのR-1だった。
R-1_2


それは結構インパクトが大きいもので、どうしてもレーサーレプリカに「〇〇ごっこ」みたいな匂いを感じて敬遠していた自分には、カラーリングも含めて一切の擬似的フレーバーから解放され純粋に鋭い走りのイメージを具現化したピュアなデザインに映った。
もちろん、商品のデザインである以上演出や多少オーバーな表現は必要だし、機能要件からの制約も機能美とは呼べないレベルで見つけることはできるのだけれど、デザインのスタートにあたって「〇〇風」を一切やめてゼロスタートを決めた清々しさを当時のヤマハに感じた瞬間でもあった。
R1_3R1_4

 

その後、とてもいい御縁を頂いて
それをデザインした会社でそれをデザインした人たちと一緒に働くことができたのだけど、幸いこの2002年型R1を担当した人の下で地上で一番エキサイティングな乗り物であるスノーモービルのデザインをできたり、色々な事を教えてもらった。
その中で、このヤマハのR1というのはダイレクションやインパクトが飛び抜けているというだけではなく徹底的にラインや面質を練り込んでどこから見てもロジカルで破綻の無い美しさも創りだしているのだということも学んだ。
スケッチで、クレイモデルで、線図で、、それはそれはもう、地道な作業ですよ。。
だから、どのレベルで、どの切り口で見ても美しい。
R1_5

それはだれかの進路に影響を与えるには十分な手間暇ですよね。

くろかわ

ちなみに今回の写真は当時、KodacのDC280Jという変態デジカメで撮ったもの
今見ても好きな質感