そもそもいいなぁと思ったもの①

先日、千葉にて仲良くしてもらっている某バイク屋に行ったら二階に良い物が。
F4_1

良い
実によい
新生MVアグスタの初代F4の一バリエーションでかつての名ライダーをフィーチャーしたAGOというモデル。
その往年のカラーリングをイメージしたレトロなゼッケン。
F4_2

 

あぁ、やっぱりF4は初代に限りますなぁ。。
二代目も決して悪くは無いんだけど尖ったディテール処理のわりにはその各部に細部まで徹底した手工業っぽい造り込みが足りないし、ラムエアダクトのせいでノーズの位置が高くなってしまってプロポーションも初代の方がいい。
(二代目もきっと相当縛りが多い中で最善の策はとっているとは思うのだけど。。)
その点、全然ロジカルな工業デザイン臭さが無い初代のデザインはどんな一部分を切り取ってもセクシーだ。
F4_3F4_7
まぁ、相当贔屓目に見てます。
なんだかんだ、ハイテックかつモダンでちょっと色気もある二代目とを並べるとやっぱり年相応の古さは感じさせる。
でも自分が好きなのは、この子。
同じタンブリーニ氏の仕事で916も悪くないんだけど、エンジンがいつものLツインであること、レースで勝たなきゃいけない(そして実際とても強かった)せいなのか、ずいぶん正気に見えるんですわ。狂ってない、冷静。
F4_4

 

それに対してこの初代F4はなんか狂気じみていて、まだまだその境地に自分は届かない感じがして未だに憧れさせてくれる。
師の石山篤先生は「腐り落ちる直前にまで熟した果物のような匂い」とか言ってたっけ。
自分自身、浪人時代に何かの雑誌の特集記事を見てオートバイのデザインに強く惹かれる原因になったモデルだから尚更思い入れが深いというのもある。
F4_5

ぷるんとしたこの顔。
みてるとやばい。。
F4_6

くろかわ

@GULL CRAFT 2

先日ガルクラフトさんにお邪魔したら
かねてより製作中だったグースのカスタム車輌がほぼ完成していました。
グース@ガルクラフト1

以前はシートカウルが既存品だったのですが、新作のシートカウル&シートを得て
本来のプロポーションになりました。
グース@ガルクラフト2

さすが、工芸品的美しさ。。
グース@ガルクラフト6 グース@ガルクラフト3 グース@ガルクラフト4 グース@ガルクラフト6

ガルクラフト:http://www.gullcraft.com/

聞いたところSR用のロケットカウルも好評で問い合わせが多いみたいですね。
W650&W800用のステーもいずれ造ると言っていたので気になる方は聞いてみては?
完成がいつになるかはわかりませんが(笑

ホンダS600同乗

ちょっとご縁があってS600に同乗させてもらう機会がありました。

ミュージアムやイベント会場ではなく、いつもの街中でしげしげと眺めるのはほぼ初めてだったのでその小ささと低さが新鮮。
S600_1

軽快に走り出して最初に頭に浮かんだのは「あ、メット忘れた」ということ(笑
走り出した感覚がとてもバイクに近かったので。
すごく現実感のある車体の動き、シートベルトの存在しない椅子のようなシート、
何の装具も無しに路上に放り出されたような感覚は慣れるまで少し緊張するものでした。。
S600_2
それに助手席ながらも音、振動、匂い、ロール感、全てがダイレクトで
かと言って軽トラのようにダルな感じもなくキビキビと駆け抜けていきます。
オーナーの方は相当な年数をこの個体のレストアにかけてきたそうで
できるだけオリジナルの部分を保ったままその味わいをしっかり噛みしめることができました。
S600_3

この車を噛みしめながらバイク以上に風をダイレクトに感じながら走る感覚は自分が今まで感じたことのないもので、昔の車を愛好する方々が今の車にため息をつくのがよく分かったような気がします。

同じように4つの車輪がついて内燃機関で走るものであっても
カレーとドライカレーぐらい、全く違う種類の乗り物なんですね。。

さくら

ちょっと本業でドタバタしていて更新もおぼつかないのですが
なんとか時間をつくって地元の桜を見てきました。

さくら1

名古屋では比較的有名な桜の名所でシーズン中の夜はライトアップもされます。
さくら2

これは自分にとっては特別な桜並木で
子供の頃に比べると半分ぐらいの木は若い木に入れ替わってしまったけど
それでも冬の間あれだけ無口だった木がこんなにも激しく舞うのかと圧倒されてしまいます。
さくら3

この、圧倒される気持ちよさって何なのでしょうね?

いきものの息吹というのは強烈に心に刺さります。
一年先を待ちわびてしまうほどに
さくら4

ご連絡

3月24日の12時ごろに当サイト内にあるメッセージフォームからあるメッセージを頂いたのですが、申し訳ありませんが文字化けをしていて読むことができませんでした。
該当時間にお心当たりのある方がいらっしゃいましたらお手数ですがメールアドレスの方から同内容を再送頂けると助かります。
お手数おかけして申し訳ありませんが、よろしくお願い申し上げます。

黒川

電子の歌姫とマン島TT2013

昨夜、秋葉原UDXの新産業文化創出研究所による「アキバモーターショーカフェ」において、チームMIRAIのマン島TT2013参戦発表会が行われました。

一昨年にマン島TT電動クラスで完走を果たしたプロスタッフから独立した岸本氏を中心につながりから産まれたチームは昨年も参戦。残念ながら結果はリタイヤでしたが大手ではないチームが普段表には出ない日本の中小製造業の力を借りて世界戦に挑む姿は多くの共感を集めました。

今年は昨年のKomatti Mirai Racing体制に加えてあのGood Smile Racingの協力体制により、初音ミクのグラフィックを抱いての挑戦となります。
参戦発表会1

私は今年のプロジェクトでは後方支援なので観客に紛れ込んでこっそり見せてもらうつもりだったのですが、思いがけずデザインの説明をする事になりました。こんなこともあろうかと車体を造られたZeeZoonさんに遊びに行ったときに改良点をしっかり聞いておいてよかったですよ(笑
参戦発表会2

昨年型の弱点を改良しより戦闘力を高めた仕様は見ているだけでも頼もしく、過去最高のパフォーマンスを見せてくれると期待が高まります。

電子の歌姫を抱いたこの最新のマシンは今週末の3月23~24日東京ビッグサイトで行われる東京国際アニメフェア内、「秋葉原タウン」ブースで間近に見て頂けるそうですので、お近くに行かれる際はぜひ。
(隣でやってるモーターサイクルショーじゃないのが面白い。。)

他に撮影したいくつかの写真は私のFBページに載せてありますのでご興味あれば。。
モーターを回した動画も上げてあります。(ログイン無しでみられます)
黒川祐介工業デザイン

くろかわ

見ている色は人によって違う件

昨日参加したモビリティフューチャーセッションというワークショップの席でお会いしたカラーユニバーサルデザイン機構の方からとても良いアプリを教えてもらいました。

色のシミュレータ」というそのアプリは解説にある

「自分と違う色覚を持つ人はどのように色が見えているのだろうか?その色の世界をシミュレーションで体験することができます。
1型(P型)、2型(D型)、3型(T型)の2色覚者の色の見えをリアルタイムに確認し、一般型(C型)の色の見えと比較することができます。」
という言葉の通りカラーマジョリティ以外の見え方をとてもわかりやすく見せてくれるものです。
色のシミュレータ

進化の途上で分岐し、マジョリティと違った色の見え方をする人は確か日本人だと男性で20人に1人、欧米人なら10人に1人と言われているのですが、iPhoneを通してリアルタイムでそれを体感できるツールがフリーで手に入るテクノロジーに感謝!

仕事のみならず、子供に体験させるのにもすごく役立ちそう。

ところで、乗り物のテールランプが赤色なのって実際どうなんだろうとずっと気になっていたんだけど、
やっぱり状況によってちょっと難ありか。。特に電球色系で青味が薄い赤。。

見えてるものの違いでむしろ自分が認識できなかったもの。。
世界は本当に広いですね。

参考

このアプリの開発者、浅田氏の動画
以前、ゴッホの画が色覚の違いによってどう見えるかを解説されていた方ですね。
http://asada0.tumblr.com/post/38417481029
「・・・しかし、自然は偉大なる調整者です。特定の条件下においては、色覚異常の人の方が一般型色覚の人より優れた視覚を持っている場合もあるのです。暗闇、水中、霧の中などがそうです。第2次世界大戦のリポートによれば、色覚異常者は迷彩服を着てジャングルの中に潜んでいる人を見つけることができたそうです。色覚異常の私の友人は、吹雪の中を運転しているときにも景色が見えると言っていまた。・・・私たちはお互いに助け合いながら、生きてゆかねばならないのです。」

NPO法人カラーユニバーサルデザイン機構
http://www.cudo.jp/

アプリ、色のシミュレータ
http://asada.tukusi.ne.jp/cvsimulator/j/

SHORINに行ってきました。

昨日は栃木県は真岡にあるエアロパーツメーカー、ショーリンさんに行ってきました。
少人数ながらメーカーOEMなども手掛ける強力なメーカーさんです。

駐車スペースにはこんなオリジナル車輌も。。
先日の東京オートサロン用にリフレッシュされた個体でカッコ良いです。
この写真、よく見ると後ろに強烈な3台目の車が。。
ショーリン駐車場
以前から知り合いの社長さんは神の手とも呼ばれるほどFRP製作がすごくて、疾走器官フェンダーにも色々とアドバイスを頂き、数本の製作をお願いしてきました。
完成品の裏側を見るのがものすごく楽しみ!

それと、この夏に発表予定のコラボプロジェクトの話もしてきました。
車のカスタムはストレートに夢をかたちにするもの。
長く愛される製品をつくりましょうと盛り上がってきました。

ロジカルで真面目なだけが未来への道じゃないですよね。
自分の中の中学二年生をどこまで引き出せるか。
突き抜けたものを実現するために。

 

くろかわ

@GULL CRAFT

今日は近所の工房GULLCRAFTさんに新年の挨拶に伺いました。
GULLCRAFTさんには今回のショートフェンダー単体だけではなく色々な面でお世話になっています。

しばらく製作中だった新作のカフェレーサー用ロケットカウルの試作品が塗装完了で見られる状態になっていてました。
@GULL CRAFT_1

Beautifu!!

 

最初は写真の通りSRに装着するものから販売スタートするそうです。
SRはヘッドパイプの位置が高く、タンクを始めとした全体の造形も前上がりのテイクオフラインになっているので、カフェレーサーをつくっても水平基調の美しさを出すのには工夫が必要なのですが、さすが、バッチリです。

小さめのヘッドライトから始まる引き締まった曲面が新作のスクリーンと共に、弾丸のように前に突き抜けて走ろうとする印象を発していてとてもカッコいいです。
また、カウル端の折り返し部分までぬかりなく造形要素に織り込んであるので既存の同種カウルにはない質感の高さを感じます。
@GULL CRAFT_2@GULL CRAFT_3

、、、と、誉めまくってハードルをどんどん上げて(笑
近日の発売がとても楽しみです。

2013年も宜しくお願いいたします。

遅ればせながら新年明けましておめでとうございます。
昨日、年末年始を過ごした名古屋から千葉でのベースに戻ってきました。

それなりに寒い日でしたが周囲の苦笑いを振り切って自分のXT250Xで東名&新東名をひた走りましたが、気温こそ低いもののカラっと晴れた空にめいっぱい冠雪した富士山も良く映え、日没までは気持ちのいいツーリングとなりました。。

途中、思い付きで磐田の腕利きカーボンファクトリーzeezoonさんに寄ってご挨拶してきました。サイトをチェックしたところ「ほとんど出社していますが。」とあったのでたぶんいらっしゃるだろうと思って寄ったらやっぱりミーティング中でした。お忙しいようで何よりです!
zeezoon

zeezoonさんは昨年私がデザイン他で関わったMIRAI社のマン島TT攻略用電動モーターサイクルのカーボン部材製作をされたところで、PJでは素晴らしい仕事を見せて頂きました。その涎が出るようなクォリティに未来輪業としてもいつか何かお願いしたいなぁと思っています。。
KM1_01KM1_02
ちなみにMIRAI社ではマン島TT制覇のためのスポンサーを常時募集しているのでご興味のある方はぜひコンタクトを取ってみてください。(昨年は個人スポンサーになられた方もたくさんみえたようで、ちょっと嬉しいです。)
MIRAIコンタクトフォーム

今年は年末から販売開始したXT250X&serrow250用のフェンダーに続く作品をつくっていきます。この寒さに耐えきれず発作的に開発を決めたスクリーンなど、もう少し機能を向上させるようなものを独自の考え方と美しさで求めて参りますので、引き続き宜しくお願いいたします。

くろかわ